お盆に財前五郎に会ったとして
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急に田宮二郎verの白い巨塔(映画)が観たくなった。
急になんてことはないか、「amazon prime」のところにおすすめで出てきたもんで、久々も久々ちょー久々に財前五郎に会いたいとなった。
しかし、いかんせん唐沢verもちょっと前にやってたブイ6岡田verも観ていなく、記憶が曖昧もこもこで”医療界の汚い権力争いの物語”みたいなこと以外は目を閉じ、首を横に降る始末なので、初見のフレッシュさで楽しんだ。
にしても、こんなに覚えていないもんかと言うほど、財前五郎のイメージが違くてびっくりした。こんなにもおんぶにだっこの、医療技術以外はクソみたいな人間だったっけか。
院での教授へなるため、妻の父つまり義父に頼んで票を得る買収のためのお金の都合をつけてもらおうとするが、その割りに自分はクラブにホステスの愛人がいる。それでも、義父のニュアンスだと愛人がいても良い感じだし、教授へなってもらうためならいくらでも金を出すというスタンス。己の医療ミスの容疑がかかり、裁判になった際も同僚へ嘘をつかせて、なんとか教授の座をものにする…お前なんもやってねーじゃん感がすごい、となると面白くないかのような書きっぷりだけど、それにまつわる登場人物のキャラクター性がクライマックスへのくさびになっていてとても面白い。
ただ、映画は原作の途中までの物語なので、結局その後1978年に放送されるドラマ版(もちろん財前は田宮二郎)を見ないと、ストーリーは完結されないのだが、それのリメイクが唐沢verになっている。
ちなみに、この放送中に田宮二郎は趣味で所持していたクレー射撃用の銃で自決をした。